■ STORY
羽裏に描かれているのは、名物裂という茶道具の袋として使われたアイテムです。
茶道の世界で非常に珍重されてきた、室町時代から江戸時代初期にかけて日本に輸入された最高級の織物のことです。
名物裂は、遠い異国から渡ってきた最高級の織物が、日本の茶人たちの洗練された美的感覚によって見いだされ、茶道具の一部として大切に受け継がれてきた「布の骨董品」と言えます。その小さな一片の布に込められた歴史や物語も、茶の湯の大きな魅力の一つとなっています。
- 信長、秀吉、家康といった歴史上の重要人物たちが、茶道具の「袋(仕覆)」にこの布を使い、その価値を認めました。
- どの布を誰が持っていたかという「ストーリー」自体が重要であり、権力と美意識の象徴でした。
- 家格と富の誇示:
- 名物裂はもともと大名物と呼ばれる茶道具の付属品であり、非常に高価でした。「これほどの高級品を、人目につかない裏地にまで使う余裕がある」という、控えめながらも強力な財力と家格のアピールです。
- 不変の美意識と教養:
- 何百年も評価され続けてきた「名物」の文様を身につけることで、流行に左右されない確固たる美意識や、茶の湯や古典文学への深い造詣を示しています。
- 守護と縁起:
- 大切な道具を包む「仕覆」の布であったことから、着用者自身を災いから守る魔除けや、家運長久の願いが込められている場合もあります。
- 茶人・文化人:
- 最も可能性が高いのは、茶道に精通し、道具や歴史的背景に詳しい人物です。裏地の文様を見て、それがどの名物裂(例:大黒屋間道、吉野間道など)であるかを理解できる同好の士との会話を、密かに楽しんでいたことでしょう。
- 旦那衆(豪商):
- 江戸や京、大阪の裕福な商人。表向きは質素倹約を求められながらも、裏地に贅沢を凝らすことで、役人の目をかいくぐりつつ粋なおしゃれを追求しました。
- 粋を極めた伊達男:
- 外見のシンプルさとは裏腹に、見えない部分にこそ本質的な価値を見出すという美意識を持った人物です。
■ 完成サイズ
– 男性用(女性用)フリーサイズ
– size for Kimono style
– Length 身丈 : 82cm / 32.2″
– Width 身幅 : 61.5cm / 24.2″
– Yuki Take ゆき丈 : 67.5cm /26.5″
※手作り商品のため、規定サイズより1cm以内の誤差が生じる場合がございますのでご了承ください。











































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